エチゼンクラゲに「役立ち」成分 理研チーム発見(朝日朝刊1面)

理化学研究所のチームがエチゼンクラゲなどのクラゲ類に抗菌、保湿効果のある糖タンパク質「ムチン」が多く含まれることを確認した、と報じた。これまで、エチゼンクラゲなどクラゲ類が底引き網などの損傷や原子力発電、火力発電の冷却水を取り込む取水口を詰まらせるなど問題があり、これを取り除く作業が大変であった。特に、エチゼンクラゲのように100KGもある大きなクラゲは取り除くために地上に出すと腐敗が早く、産業廃棄物として処理するなど、処分が大変であった。
今回の発見は、これらのクラゲを有効利用する手段のひとつとして、重要である。ただ、エチゼンクラゲ100KGに対して「ムチン」が数十グラムしか取り出せないため、コストを抑えるかが課題である。ただ、これまでがブタやウシの口や鼻の粘液から取り出していたというから、それほど多く取り出せないだけでなく、それほど衛生的ではない。想像するだけでも気分が悪くなる。
これがうまくゆくと、クラゲが海から姿を消してしまい、生態系に影響を与えるのではないかと逆の心配をしてしまう。