フルカラーで偽造防止 富士フイルム フィルターかざし判別(日経産業1面)

富士フイルムは、「フォージガード」とよぶ、文字通り、文字や画像などの偽造防止技術を開発した、と報じた。この技術は、目には見えない波長を発する有機素材を使って文字や画像を印刷するもの。専用フィルタを文字や画像の部分にかざすと、この波長が可視化されるという仕組みである。これまでのホログラムによる方法では、偽造できるようになったが、この技術で偽造できないとは言えないが、偽造しにくくすることができる、という。今回の技術は、非可視波長の有機材料に工夫し、カラーでも印刷することができるようになった点が、表現力だけでなく、偽造のしにくさを向上させていつ点も注目に値する。ただ、この技術の詳細は、現在つかめていない。このような偽造防止技術は特許においても、陽にわかる特許にはしていないのだろう。関連特許は隠ぺいされていると推測する。これらのノウハウは、偽造防止の重要なポイントになるため、原理がわからなくすることも大切だ。原理がわかってしまうと、それだけでも偽造される可能性が高くなる。
通常、新しい技術、特に今回の場合のように材料に工夫する場合は、経年変化や製造コストが高くなる課題を抱えているものだが、20年の経年も問題ないだけでなく、ホログラム製造コストとそれほど遜色がないという。この製造まで考慮している点がこの技術を重要視している富士フイルムの姿勢を感じさせるところである。

なお、現段階でやっと富士フイルムのHPでニュースリリースが出てきたが、この文章からでも技術はわからない。明日から東京ビックサイトで開催される「SECURITY SHOW 2009」で出展するそうだが、ここでどこまで技術が聞き出せるものか。ガードが堅い。