フルハイビジョン映像 2時間分、22秒で転送(日経産業9面)

NECは、データ転送速度を従来の40倍で実現できる技術を開発した、と報じた。この技術によって、たとえば、フルハイビジョン映像2時間分がビデオカメラからPCへ22秒で転送できる可能性をもっているという。現行USB2.0の40倍の速度18Gbpsだそうだ。
この技術は正直この記事だけではわからない。高速に転送するとデータの干渉を受けるとあるが、記事の挿し絵のようにアナログで送っているのだろうか。どうもデジタルで干渉というのはしっくりこない。この「干渉」によってデータの歪み(波形の歪み?アナログ?)が生じるので、位相をずらして読み込むとデータ受信後の後処理なく正確に読みとれるという。よくわからない。もしデータ同士が「干渉」している状況ならば、データが化けている可能性がある。補正しなくていいはずはない。どうもアナログチックに説明がかかれているが、データを多重化した、というだけか?それならば、速度は出せるだろうが、送受信のインターフェースの規格が独自になるので、標準化を進めたい、というところか。あくまでも想像だが。
記事にもあるが、USB3.0が昨年規格化され普及を待つ状況だが、これだと2時間のフルハイビジョン映像を80秒で転送できる。NECの技術に比べると4倍弱だが、機器の普及、前規格との互換を考えれば、この速度差がどれだけ優位に立てるものか。国際標準化を今から進めるとすると、2年近くかかるし、それに伴う「仲間集め」をしなければならない。家電を持たない(NECエレがある?)NECとしては、この「仲間集め」でソニーPanasonic、サムソン、フィリップスなどのビックネームを取り込めるかが明暗を分けるだろうが、状況は苦しい。