液晶パネル 酸化亜鉛で薄膜 インジウム不要(日経産業1面)

上記のリサイクル技術の話と併せて読むのが面白いだろう。再生する方向性と使わず、代替手段を開発する方向。この二つの方向性が奇しくも同日の新聞に掲載されているのだから。
高知工業大学と三菱ガス化学が共同で、液晶パネルで使用する電極の材料にインジウムの代わりに、酸化亜鉛を使う技術を開発した、と報じた。これまで酸化亜鉛などの金属に液晶パネル製造に必要な微細パターンの加工が難しかった。加工に使用する溶剤への耐酸性、耐アルカリ性能力がインジウムより劣っていたからである。その耐性事態を上げるのではなく、溶剤のpH値を制御することで、微細パターンを酸化亜鉛上でも加工できるようにした、という点が新技術である。これによって、レアメタルを使用しないでも比較的豊富にある酸化亜鉛でまかなえることができる。
これで使い捨て、という話になるのも困ってしまうが、どちらの方が将来生き残ってゆく技術なのか、取り巻く状況が時事刻々と変化している中、今結論がでる話ではない。