新幹線”移動オフィス”に 無線LANサービス14日から(日経朝刊11面 日経産業3面)

本件は技術というより技術者の環境に関する記事として取り上げる。
ソフトバンクテレコム、NTTdocomoなど4社が東海道新幹線 東京−新大阪間のN700系車両に限り、無線LANのサービスを、JRダイヤ改正に併せて14日から開始する、と発表した。N700系運行開始時にも、車内電源のサービスと併せて、目玉となっていたサービスだったが、やっと開始か、という感じだ。
ただ、この無線LANサービス、有料だ。携帯キャリアの上記2社は携帯サービスのメニュとして課金。他、NTTコミュニケーションズとUQコミュニケーションズは、前者が無線LANサービスを月額819円で、後者UQコムはWiMAXと絡めて契約者に無料で提供する(最初は法人契約者のみ)とのこと。大手以外では、トリプレットゲートが上記複数業者をまとめて使えるプランを24時間で380円で提供。トリプレットゲートと提携のあるヨドバシカメラ無線LANサービスWirelessGateは、マクドナルドなどの従来使えた無線LANサービスと合わせて月額380円で使用できる。サービスエリアが拡大した、という印象だ。ここまでざっと書き並べたが、新幹線以外の場所でも無線LANを使いたいユーザにはヨドバシカメラのサービスがお得なような気がする(あくまでも主観として)。
本ブログでも以前取り上げたが、タクシー、バスなど移動体内での無線LANサービスが広がる中、本命の長距離移動体である新幹線のサービスがスタートすることは大変喜ばしい限りである。これで、移動中にも電子メールのチェックなどが可能になり、出張のタイムロスが幾分解消されそうな「気」がする。なるべく移動時間を無駄にしないためにも、Face to faceで話す必要のない要件はTV会議を使って経費だけでなく時間のロスも減らす努力が当然必要である。さて、駅や空港での無線LANサービスはかなり進んでいたが、これで航空会社との差異化が明確になり、現段階では東京−新大阪間に限り新幹線は優位に立った様相だ。タクシー、バスの記事の時も書いたが、長距離移動者の囲い込みのために、東京−新大阪間の移動者に限ってサービスを無料にしてもよかったのではないか。ただ、今回のサービスはJRのではなく、通信事業者のそれであるのが気になるところ。
それよりも、この件により電源コンセントの口が不足することを危惧する。現在、N700系では、先頭座席以外は窓際しかコンセントがない。今後、PCだけでなく、ゲームなどネットに接続するユーザが増えると消費電力も多くなることから、電池駆動だけ、ということはないだろう。当然、コンセントの口が足らなくなる。今でも窓際の席がすぐ埋まってしまうN700系。コンセントの増強も検討してほしいものである。
ひとつ提案。各自が軽量、小型のテーブルタップを持参し、横一列の客とコンセントのシェアをするのも一つの手か。見知らぬ同士が会話をするのは躊躇するところかもしれないが、これをきっかけに会話が弾み、もしかするとビジネスチャンスになるかもしれない。。か?