画面、解答用紙風に 自動で採点、学習効果高く(日経産業10面)

富士通研究所が、パソコン上への手書き入力で学習効果を高めるソフトを開発した、と報じた。このソフトは、PCのディスプレイにペン型の入力装置をつかって解答用紙風の画面に手書きで文字を入力し、文字の間違いなど入力した答えの間違いを細かくしてくれるもの。
このソフトのミソは、細かく指摘してくれる優秀な学習効果向上機能にはなく、入力が枠なしの手書き文字であることのようだ。通常は、1文字ずつ入力する枠を設けてその枠内に文字を手書きで書く、といった方法だが、富士通の方式は、枠がないフリーの状況で、手書き文字認識を行える点が優れているところだろう。枠がない場合、書き込まれた文字列の一文字ずつを切るという分離技術の性能が要求される。このソフトは数式など通常の文字列だけでなく、記号などにも対応している優れもののようだ。
このフリーの枠によって、子供も自由に解答できることから、先生も解答用紙を従来の紙ベースのものと同じ様式で作成することができるので、導入の自由度が高い、というのも頷けるところである。もちろん、OCRではなく、オンライン文字認識であるメリットも使っての文字分離技術なのだろうが、問題は端末コストだけ。紙媒体+印刷代とのバランスにどれだけオンライン特有のコンテンツを入れることができるが普及のカギになろう。ただ、可能性は限りなく広そうだ。